前回のブログ「禁欲(ブラフマチャリア)」で
人の欲は限りなく、たとえいっとき
その欲望を満たせたとしても
もっともっととエスカレートしていくもの…
と書きました。
「もっとお金があれば」
「もっといい仕事があれば」
「もっと夫(妻)が良い人であれば」
「もっと子供に恵まれていれば」と…
何かが今よりもっと手に入れば
幸せになれるはずだと勘違いしがちです。
それら全てを手に入れたとして
本当に幸せになれると思いますか?
仮になれたとしても幸せは長続きしません。
人は喜びを感じるような出来事が起きると
脳内にアドレナリン等の神経伝達物質が溢れ
一時的には幸福感を感じます。
ただ、こうした状態は平常な状態ではないので
身体的には大きな負担となります。
ですから、その過度な興奮や刺激を避ける為の
防御メカニズムとして ”快楽適応” が働きます。
その結果、人は皆、次に同じ程度の良い出来事
が起きても、その状態に適応し
幸せや喜びを感じられにくくなるのです。
心の底から手にいれるたいと望んだモノ、
仕事、住居、愛する人であっても
いざ手に入れると次第に飽き始めるように
人は出来ているのです。
” どこにいても満たされず
何をしてもつまらなく
誰といても寂しくて… “
というような歌詞を聞いた事がありますが
まさにその状態。
「足りないモノ」に焦点を当てている間は
いつまで経っても幸せにはなれません。
それが私たち人間です。
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